手網焙煎と手鍋焙煎
「煎りたてハマ珈琲」さんの
を参考にしました。
良い焙煎機とは
- 熱気で包みこむことが出来る
- 温度ををコントロール出来る
- 豆の状態が随時チェックできる
- 瞬時に豆をとりだせる
直接火力だけで焙煎をすすめるのは非効率的。豆全体に熱が効率よく行き渡るほうがよいと思われます。
- 外気と遮断されている…
- 重い部品、厚い部品…
熱を逃さない、輻射熱に余裕があるなど。かといって家庭用に大型焙煎機を買うのも非効率的です。手網もハンドロースターにも行き詰まっていたところに朗報。それは蓋付きの手鍋です。蓄熱焙煎機の最小型が「蓋付き手鍋焙煎」ではないでしょうか。
手網焙煎器
- 安くて、軽くて、お手軽度、NO.1
- 手を止めると焦げる
- 豆の状態が見えにくい
- チャフが散らかる
ガラス蓋付き片手鍋焙煎
Good points
- ガラスの蓋がある(蓄熱・状態の可視化・風の影響を受けない・チャフが全く飛ばない)
- 加熱面積が多い(蓋以外)。
- 状態変化がよく見える。(湯気・匂い・色・煙など)
- コンロに直置きで蓄熱、鍋を持ち上げて前後に振る。それを2〜3秒おきに繰り返すだけなので楽。(手網は持ちっぱなし!)
- チャフが飛び散らない
Bad points
- 100g以上は重い
- 手を止めると底から焦げる。(横においても鍋の熱で焦げたりする)
オススメの片手鍋は
なんといっても「ダイソーの16cm片手鍋」。
火力の目安
豆と同じ重さの水を2分程度で沸騰させる火力が程良いようです。
※ 煎りムラができたら火力を落として揃えてから進めると良いようです。
煎り方サンプル
浅煎り前編 (ハマ珈琲さんの動画)
手鍋焙煎 浅煎り
コロンビア スプレモ(ウォッシュド)
予熱180度
1分 蓋に湯気でくもり始める
2分 湯気が水滴にかわる。青臭い香り
3分 特に大きな変化はない。豆色が白っぽくなる。
4分 蓋にチャフ が着き始める。ほんのり黄色みが
5分 豆が黄色っぽく色付き始める。湯気のような煙のような
6分 やや香ばしい香り。豆色がきつね色に
7分 豆色が濃くなり微量の煙。(色むらが多いなら温度をさげて揃える)
8分 1ハゼ。火力下げる(温度上昇をとめる)。
9分 ハゼ音の大小で蓋の開放頻度を調整(温度調整)。
10分 ハゼがおさまっても、煙は止めない状態を維持。(温度を下げすぎない)。
11分 シワが伸びて艶。張り膨らみ。
12分 終了。冷却処理。
浅煎り後編(ハマ珈琲さんの動画)
手鍋焙煎 浅煎り
エチオピア グジ ゲイシャ ジャスミン1(ナチュラル)
予熱180度
1分 蓋が湯気で曇る
2分 湯気が水滴にかわる
3分 蓋にチャフ 。白み、黄色み
4分 きつね色〜薄茶色
5分 湯気のような煙出始め
6分 薄茶色。香りの変化
7分 湯気っぽい煙。まだ薄茶色
8分 色濃く。1ハゼ、火力弱める
9分 蓋開け閉め、観察(上り過ぎを押さえる)
10分 蓋の開け締め空気の入れ替え、200度に抑える。
11分 火を止める。終了、冷却処理
深煎り編(ハマ珈琲さんの動画)
手鍋焙煎 深煎り
マンデリン ビンタンリマ
予熱180度
1分 蓋が湯気で曇る
2分 湯気が水滴にかわる
3分 蓋にチャフ 。白み、クリーム色
4分 きつね色〜薄茶色
5分 色付きが早いのでやや火力をおとす。湯気のような煙出始め。
6分 薄茶色から濃い目にハゼそうな色?。香りの変化
7分 茶色。55秒でで1ハゼ。
8分 色濃く。1ハゼ、火力弱める
9分 蓋開け閉め、観察(上り過ぎを押さえる)
10分 火力をやや上げる(中火の弱火)。
11分 2ハゼの煙が出始める。
12分 2ハゼが始まる。蓋の開閉始める。豆の表面に油が出てきたら火を止める。
13分 油が浮いて半ツヤ状態で終了。冷却処理。
追記 2022年4月8日
ガラス蓋手鍋焙煎で焙煎の要領を掴むとハンドロースターでの焙煎もレベルアップしました。8分で1ハゼが来るよう火加減をしたのち、温度上昇を抑えるなどして10〜13分で終えるようにすると風味、旨味、よくでるようになりました。ポイントは8分で1ハゼが来るような火力と豆量のバランス。今のところ私の好みですが。
火力が足りなければ豆量を減らすことになります。ユニオンのハンドロースターを例に取るとパンチングロースターではガスコンロの中火で100g前後、強火で250g前後が限界です。つまり8分以内で1ハゼが来るには300g以内が限界です。またパンチングなしの二重ドラムロースターでは200gでは火力全開でも8分で1ハゼは来ません。15分以上火にかけると風味が弱く豆の違いがわかりにくくおとなしい味になります。
火力が弱い場合はパンチングのように直火が有利なようです。
追記 2021年2月13日
焼き上がり200gほしいなら生豆250g必要です。16cmの手鍋で250gは熱量に限界があるようです。(※ 10分以内で仕上げようと火力を上げると焦げる!)豆量に対して庫内の熱気の量が不足。大きい鍋が必要ですが重すぎて、手の力に限界があります。(疲れます(汗))。そこで、次回は手鍋で学習した熱配分を、500gの回転式ハンドロースター(疲れない)で実践してみます。
※ 焼き時間が長いと豆の香りや個性が弱くなるので、私は短時間焙煎を目指しています。
追記 2021年12月6日
100g(生豆125g)の焙煎では1ハゼが来たら弱火で見極めポイントを迎えていましたが、
200g(生豆で250Ḡ)の手鍋焙煎では1ハゼが来たら弱火ではなく、強めの弱火にして2ハゼ手前、あるいは2ハゼの始まりで終了するといい具合にできるようです。全てにおいて比例したようが良いようです。
追記 2021年7月7日
ユニオンの2重ドラムに蓋をすれば、鍋に蓋をしたのと似たような効果が得られるかも...
と考えるのもわからないでは無いですが、
- 他に窓が一切ないので豆の状態がさっぱり分かりません。
- 弱火にしても中々温度が下がりません。下がったら中々上がりません。
豆量も400g程度まで出来るとありますが、250g以上は温度上昇に時間がかかり豆の個性が目立たなくなります。やはりガラス蓋の片手鍋が、熱効率よく・作業効率よく・判りやすく、便利です。